2Dビジョンエンジニアのための3D

Product / 06.2020


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通常、高精度の物体高さやエンボスパターンの突起を測定するといった工業検査タスクの実施作業には、高価で時間のかかる3Dシステムが伴うものですが、Euresysでは、すぐにご利用いただける、より安価で柔軟性の高いソリューションを提供しています。2Dビジョンエンジニアに3Dを提供する方法について、Euresysのセールス・サポート部門APAC担当副社長を務めるYuzairee Tahirが説明いたします。

 
マシンビジョン業界では、工業検査タスクにおける3Dポイントクラウドの使用は、非常に複雑なタスクであり、コンピュータに高い性能が求められることで知られています。しかし、Euresysのチームでは、3Dに関わるほとんどの問題は、2.5次元表現で解決できるものだと理解しています。さらに、3Dセンサーは通常、高さと距離の2Dアレイを生成するにしかすぎません。ここに投入できるのが、EuresysのEasy3Dライブラリ製品です。Easy3Dは、3Dマシンビジョン検査アプリケーションの開発を実現するソフトウェアツールをひとまとめにしたライブラリです。この役割において、ZMapを生成する機能が提供されているため、2.5次元データを効果的かつ非常に柔軟に取り扱えるようになります。ZMapはポイントクラウドを基準面に投影したもので、距離はピクセルのグレースケール値として保存されます。ここで重要なのは、距離座標系の使用により、ZMapには歪みが存在しないということです。Easy3Dは、ポイントクラウドなどの任意の3Dデータを2D表現に変換する機能を使ってZMapを生成しています。
 

ZMapは、ポイントクラウドから生成される現実的な距離をアレイ化したものです。ZMap内のデータは補正されるため、距離、高さ、および角度をメートル法またはピクセルで測定できます。ZMapの各値は、3Dポイントから基準面までの距離を表します (1を参照)


ZMap_PointClouds.PNG


基準面は、明示的に、または3Dポイントクラウドから計算して設定することができるため、物体のレベリング能力があります。 (以下の図を参照)。
ReferencePlane.png

さらに、ZMapにはOpen eVision 2Dオペレーターとの互換性があります。

たとえば、EasyFindのパターンマッチング機能やEasyMatch、EasyObjectのオブジェクト分離機能、EasyGaugeのサブピクセル測定機能などとの互換性です。つまり、一般的な高速2DオペレーターとともにZMapを使用すると、効果的な2.5次元処理パイプラインにアクセスできるということになります。
Open eVisionは、Easy3D、Easy3DLaserLine、Easy3DObjectなどのさまざまな3Dコンピュータビジョンライブラリと 使用することができます。

その仕組みの例として、以下の図では、穴の直径を測定するためにどのような手法が使用されているのかを示しました。EPlaneFinderを使って3Dレベリングを実施し、ZMapが生成されます。パターンマッチングを使って穴の検出を行い、EasyGaugeを併用して穴の直径の距離を測定しています。

 
3D-point-cloud.PNG
3Dポイントクラウド 1 (3Dスキャン提供: Direct Dimensions)

ZMap-reference-plane.PNG
ZMap基準面 1


EasyGauge-on-ZMap.PNG
ZMapEasyGauge 1

このテクノロジーの応用は幅広く、電子機器製造や一般製造といった産業が含まれます。
よりコスト効率の良いソリューションであり、アプリケーションによっては、従来の3Dシステムより20倍の速度を実現することができます。さらに、マシンビジョン業界で多くのファンの注目を集めているシステムです。
 
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