テクノロジー
CoaXPress
高速イメージング
概要
CoaXPress(CXP)は、マシンビジョン、医用撮像、ライフサイエンス、放送、および防衛などの専門的な産業用イメージング用途における高速画像転送を実現するために開発されたデジタルインターフェイス規格です。
CoaXPressは、カメラからホストPCのフレームグラバーへの高速ビデオデータストリーミングや、カメラへのコマンドアンドコントロールのアップリンクなど、双方向データ通信に同軸ケーブルを使用することを特徴としています。また、インターフェースは、1、2、4、8、または16接続を使って産業で利用できる最高の帯域幅を達成するカメラで簡単に拡張できます。そのため、CoaXPressは高速イメージングにおいて最適なインターフェースとされています。
CoaXPress規格は2010年よりJIIA(日本インダストリアルイメージング協会)が管理しており、世界中の企業が集まる分科会が設置されています。世界の50を超える企業がCoaXPress対応製品を提供しています。
技術的概要a
- 高速データレート単一の同軸ケーブルで最大12.5 Gbps。複数のケーブルを使って拡張可能(たとえば、CXP-12の場合、ケーブル4本で50 Gbps、8本で100 Gbpsを達成)
- コネクタBNC、DIN1.0/2.3 およびmicro-BNC(HD BNC)コネクタ
- ロングケーブル長3.125 Gbpsで100メートル超、12.5 Gbpsで35メートル
- レイテンシー一定した低レイテンシー転送にいよるリアルタイム動作。 ジッターなし・低レイテンシーのカメラトリガー機能。
技術的概要
- ケーブル標準の同軸ケーブルを使った柔軟で信頼性の高いケーブル コスト効率のよいケーブル接続ソリューション
- 統合しやすさ1本の同軸ケーブルで、画像データ、通信、制御、および給電
- ホットプラグ対応
- ロイヤルティフリーのソリューション
最新の機能と今後の開発
CoaXPress規格の現行のv2.1バージョンは2021年2月にリリースされました。以下は、v2.0以降の改善を含む最新の機能強化です。
- 速度: CoaXPressは、市場最速のカメラをサポートすることを主な目標としています。CoaXPress v2.0には、さらに10 Gbps(CXP-10)と12.5 Gbps(CXP-12)の2つの速度が追加されています。CXP-6に比べるとケーブルの帯域幅が2倍となっており、たとえば4芯ケーブルでは連続して1秒あたい4 GBのデータをカメラからフレームグラバーに確実に提供できます。
- 複数の転送先またはデータ共有: さらに高速なカメラを実現するために、v2.0では1台のカメラから異なるPC上にある場合もある複数のフレームグラバーにデータを送信できます。
- アップリンク速度: CXP-10およびCXP-12ではアップリンク速度も2倍になり、500 kHzを超えるトリガーレートが可能になります。
- Micro-BNC: 新しいコネクタタイプであるMicro-BNCが追加されました。コンパクトで堅牢なコネクタで、CXP-10とCXP-12の速度もサポートしています。
- GenICam: 業界標準であるGenICamのサポートは、GenICam準拠のイベントパケットの追加によってさらに強化されています。
- GenDC: CoaXPress 2.1以降には、3Dなどの複雑な画像形式を含む、形式に関係なく画像データの構造化、送信、受信方法を定義するGenICamモジュールであるGenDCのサポートが含まれています。
- CoaXPress-over-Fiberはバージョン2.1仕様のアドオンです。光ファイバリンクによるCoaXPressプロトコルの操作を可能にします。